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Rose,Rose, I love you [★Popular]

映画『Shanghai』の劇中、"Rose,Rose, I love you"が歌われるシーンがありました。
レイフ・ファインズに魅かれて~試写会で観た、『上海の伯爵夫人』でも、ステージで歌うシーンがあったなぁ。と映像を探してみたら、ありました。(0:37~約一分弱)。映画館で観たときは気づかなかったけど、完全なる口パクと確認できました。
 
 
そして、この歌を作曲した陳歌辛氏は、自身の曲が1951年にフランキー・レインによりアメリカで大ヒット(全米3位)という快挙を遂げたことなど知る由もなく、文化大革命の審査中にお亡くなりになったというお話。上田賢一氏の著書=「上海ブギウギ1945~服部良一の冒険」に書かれていたことを思い出しました。
 
服部良一氏著・「ぼくの音楽人生」でも、陳氏の名前「歌辛」が、「華辛」になっていたし、姚莉の歌う、『夜上海 精選(二))』の「玫瑰玫我愛你」は、「曲:林枚」とあったため、「似てる曲?」と思い違いをしそうになったりも・・。中国は、やっぱりパクリ天国かと思いきや・・・調べてみたら「林枚」は、ペンネームだった・・・。「薔薇処々開」には、渡邊はま子が歌う曲もあったりで、「何がなにやら、ワテほんまに、よういわんわ」&「ややこし、ややこし」です。
ところで、上田賢一氏がご指摘の通り、マーティン・デニーの「EXOTICA'90」で9曲目に収録されている「Rose,Rose I love you」=確認してみたら・・・・作詞・曲ともに「UNKNOWN」でした。しかし、この「UNKNOWN」=著作権無視の免罪符とも、とれてしまいますねぇ。「その時は、知らなかったんだから、仕方ないわ!」って感じでしょうか?・・・。
 
Rose,Rose,I love you.jpg
不遇な陳歌辛氏。文革では、知識分子のうち、音楽にたずさわっていた人は、改革意識を持たない耳だけの専門家バカ=「耳大王」と呼ばれて、文化にふさわしい人間であるか、3年間も連日、審査をされていたとのこと。音楽家たちに、このような苦難な時代があったことを知ると、なんともいたたまれない気持ちになります・・・。
 

服部良一氏は、1944年(昭和19年)6月から「陸軍報道班員」として、『日本陸軍・日本政府と上海の市民との融和を音楽を通じて図る』という目的の仕事にたずさわっていたということも、とても興味深かったです。軍事戦略とはいえ、市民の心をつかむ手段が音楽とは・・・。それほどまでに、当時の上海は、音楽(スイング)に満ちていたのだなぁと、感慨無量です[るんるん]。これが、翌年(1945年)のグランドシアター(大光明大戯院)で開催された、李香蘭とのコンサート=「夜来香ラプソディ」と結実し、事実は小説よりも奇なりな戦後の山口淑子の物語とブギウギ全盛期へと続くわけですね・・・うーーん、魔都・上海[ぴかぴか(新しい)]


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