異彩な司祭◆灰野敬二 [★その他の音楽]
今年の5月、美術館(OPAM)で
『シアター・イン・ミュージアム』
灰野敬二「目で追う音」というライブにいった。
演奏が始まってしばらくの間は、灰野氏が打ち奏でる職人技のような「ポリゴノーラ」の音を目で追っていたけど、初めて目にする楽器の仕組みも何も分からない・・・。例えば「刀鍛冶」の業ならば、見入っているうちに「刀」の形が見えてくるだろう。ふと怪しげな「錬金術師」という存在が浮かぶ。
金属音を操るから
「錬音術師?」
姿の分からないものを追うのは難しい。
だから、目を閉じて音に集中して聴きはじめた。
そして、脳裏に浮かび見えてきたのは
- 天高く響く(キリスト教)教会の鐘の音
- カトリック教会のミサで鳴る小鐘
- 禅宗のご葬儀の時の「チン・ドン・シャガラーン」の「ドン」の太鼓を除いた「チン」と「シャガラーン」
- 横に響く曼荼羅のチベット仏教の鈴や鉦
- 縦横無尽に響く、ヒンドゥー教のガムラン音楽
灰野氏の奏で出す音のどれもに、今までに体験(見聞き)してきた「宗教的」な音楽と代替してしまったわたし・・・。
「神はいる、しかしなにもしない・・・個性がない」という語りから始まったライブだったから、「宗教的な音楽?」という先入観もあったのかもしれない。
聞き手の側に勝手な想像や思い入れをさせてしまう
「二次元楽器の音色」
満天の星の下「プラネタリウム」で演奏したらどうだろう?「能楽堂」はどうかな?能舞台の床下の「かめ(甕)」が音色に凄い効果を現しそうだ。灰野氏の白足袋を履いた姿、カッコイイよな・・・きっと。ライブが終わってから、さらに勝手なイメージを膨らませていった。
機会があったら
またライブに行きたい。
異彩な錬音術師が司祭するミサに・・・。
2016-12-30 13:30
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